公開研究会「定住外国人受入れと社会基盤」について

今日は、公開研究会「定住外国人受入れと社会基盤」をweb聴講しています。
東洋大学国際学部の芦沢真五先生からは、世界では学歴証明のデジタル化が進んでいることの説明がありました。
現在、日本に多くの外国籍の方が来られていますが、在留資格申請にも影響がある学歴の証明は、難しい場合が多くあります。日本において高学歴にもかかわらず定職につけない方がいらっしゃる現実があります。

ムンド・デ・アレグリア学校の松本校長先生からは、学校には外国人問題の全てがあるとの指摘がありました。多文化共生社会は避けて通れないが、その実現は非常に難しいと前置きしてお話されました。松本先生からの指摘事項です。
1.日本が外国人の「停住」ととらえていたが、実は「定住」で、本当は「移民」であったのに、それに対応できる制度になっていない。
2.「労働力」と思って来ていただいたが実は「ヒト」だった。これについて施策が追いついていない。
3.外国籍の子供は、学校教育を終えると社会参画のステップとなるが、この仕組みにも問題がある。
4.ムンド・デ・アレグリア学校の教育的役割は、「母国語で豊かな心を育む」そして「日本語で生きる力を育てる」である。
5.日本語の習得が未熟な生徒が非行に走る場合もあるが、非行に走った後の対応に税金を使うなら、非行に走らないように税金を使うべき。
6.日本の省庁は縦割り組織でそれぞれが外国人対応を行っているが、外国人庁のようのものの創設が必要ではないか。

難民支援NPO法人の渡部先生からは、難民申請の制度と雇用について、指摘がありました。
1.日本では年に10000人以上の難民申請があるのに認定されるのは1%未満でG7の中で最低である。
2.難民という言葉にもの問題があるが、難民は実は高い学歴があったり素晴らしい職歴があったりする方も多い。
3.難民認定申請者に在留資格の特定活動(6ヶ月)が与えられるが、これも採用側の管理が難しく、ハードルを上げている。

センチュリー法律事務所パートナーズ弁護士の杉田昌平先生からは、制度面について指摘がありました。
1.日本の産業構造が世界の中で独特である。雇用も世界ではジョブ型が一般的であるにもかかわらず、日本はメンバーシップ型であり、外国人雇用の根本的な問題を形成している。
2.日本のキャリア形成の制度と海外でのキャリア形成制度が違い、日本でキャリアがそのまま海外で活かされる仕組みではない。
3.日本の大学の履修内容もメンバーシップ型雇用に対応できていないが、これはすぐ変えれるわけではない。

JICA上級審議役の宍戸健一様からは、JICA設立の母体に移住事業団があり、日本人が海外に移住した歴史から外国人材の受入れに関する取組についてお話されました。

今回はいろいろな示唆に富む貴重な内容を聴講することができ、明日からの仕事にも活かしていきたいと思います。

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